2019年6月29日(土)15時より、ゆめプラサロンコンサート『無限のイマジネーション~時空を超えて~』中川賢一さんのピアノコンサートが行われました。



コンサートは2部構成になっており、第1部はピアノの名曲から現代音楽までバリエーションに富んだプログラムでした。

ドビュッシーの「アラベスク第1番」、「月の光」はお馴染みの曲目でしたが、中川さんの曲目解説で
「どんなふうに感じでもいいんです。音楽は自由に聴いてください」
という言葉のあとに演奏された曲は、情感豊かな音色と曲想で、客席のみなさんに様々なイマジネーションを届けてくださいました。

そして、客席の空気をガラッと変えた、現代音楽の2曲、ライヒの「ピアノ・フェイズ」とヤコブTV「The Body of Your Dreams」。
音響効果を使用した2曲は、今まで経験したことのない感性を引き出してくれるような曲でした。
未体験のものを目の前にして、「面白ーい!」と興奮した空気が客席を包んでいました。



第2部は、ラフマニノフ「前奏曲op.3-2『鐘』」の重厚な演奏からはじまりました。

そして今回のメインプログラム、ムソルグスキー「組曲『展覧会の絵』」全曲演奏。

中川さんは、5月下旬に武豊町内4つの小学校4年生・全12クラスの子供たちにアウトリーチをしてくださいました。その時に、子どもたちとこの曲を通じた交流の成果を、今回の公演に織り込んだ企画です。

アウトリーチの中で、曲目や曲解説をせず、組曲の中の数曲を子どもたちに聞いてもらい、その時のインスピレーションを絵に描いてもらう取り組みをし、今日のコンサートではその絵画をスクリーンに映しだして演奏をお客様に聴いてもらいました。

無規則な筆遣いや色遣いの子どもたちの自由な絵が、スクリーンに次々に映し出され、その表現力の素晴らしさに圧倒されつつ、その力を引き出された中川さんのピアノ演奏にも圧倒されました。

ムソルグスキーが、友人の絵画にインスピレーションを受けて作曲した「展覧会の絵」を、現代の子どもたちが曲からインスピレーションを受けて絵画を描くという、まさに時空を超えた感性の交流を、今日のコンサートで目撃することができました。






終演後は、ロビーに飾った子どもたちの絵画の原画を熱心に見て回るお客さまや、今日のコンサートに足を運んでくれた小学4年生の子どもたちやそのご家族が、中川さんとお話ししたり交流したりしている姿も見られました。

また、アウトリーチや絵画展示、今日のコンサートに携わったスタッフたちも、今日の公演までを無事に終えることができて感無量でした。

by S.A.

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