11月25日(土)にサイエンストークとして、日油株式会社様による「ロケットの科学 目指せロケット博士!」が行われました。


今回はゆめたろうプラザからバスで移動して、なんと日油株式会社 武豊工場内への見学です。
(以下、日油)
始めに、ロケット博士の日油の長谷川さんから「宇宙への行き方」と題して、宇宙やロケットに関する講座がありました。


その中でロケットは燃料の種類で大きく2つに分かれていて、火薬を使う「固体ロケット」と、水素と酸素を使う「液体ロケット」がある、という説明がありました。
それぞれの特徴として、固体ロケットは短い時間で大きな力が出て、液体ロケットの力はそれほど大きくないですが長時間、力を調整して飛ばすことができる効率の良いロケットになるそうです。
日本の”はやぶさ2”を飛ばしたH2や、開発中のH3は固体ロケット、液体ロケットの両方が使われていて、固体ロケットの火薬は日油が作っています。


講座後の質問タイムでは、参加した子からたくさんの質問が出て、みんなロケットや宇宙に興味がある事がわかりました。

講座の後はいよいよ工場見学です。バスで日油の中を移動しますが、とっても広い工場でした。


最初に向かったのは、講座でも説明があった固体ロケットの一つであるSRB-Aの胴体部分を輪切りにした模型の見学です。
実物ではこの中には大量の火薬が詰められていて、中の構造や大きさがイメージできました。
SRB-Aよりも前のロケット(H-IIロケットのブースタ)は以武豊工場で作られていましたが、今は種子島で作られています。
イプシロンロケットの2段目と3段目は武豊で作られ、鹿児島県の内之浦に輸送しているそうです。


次に”燃焼試験場”という所に移動しました。ここでは火薬を燃やして、その力や燃焼時間を調べたりしています。
今回はなんと特別に、実際に火薬を燃やすデモをしていただけるという超激レア体験をしてくれました。
今回燃やす火薬は1kg。実際に燃やす所から離れた部屋のモニター越しになりますが、ドキドキしますね。
10秒前からカウントダウンが始まり・・・3,2,1、0!
モニター内の火薬が赤く、白く光るとともに『ゴオォォォォォォォーーーーッ!!』という音が外から響いてきます。


すごい迫力ですね!
そして数秒後にはモニターの光も消え、外の音も静かになりました。
貴重な体験でみんな興奮しましたね!

その後は温度試験室という所で、大きな冷蔵庫のようなものも見学しました。
温度を変えたときの火薬の性能の変化を調べるために使うそうです。
こういった日々の実験や研究が日本の宇宙開発に繋がっているんですね。

あっという間の工場見学でしたが貴重な見学や実験体験をしていただけました。
お忙しいなか日油株式会社 武豊工場の皆様、ありがとうございました。

by ナオキ

<参加者のアンケートより>

・実際に実験の様子が製造工場で見れて良い経験ができました。(中学生・男子)

・自分が知らなかったことがたくさん知れて、とても楽しかったです。
 宇宙への興味が湧いてきました。こんなすごいところが武豊にあるなんてすごいなと思いました。(小学5年・男子)

・工場でロケットをみたり、講座で100kmから宇宙だったりいろんなことを学んだ。
 火薬が4秒で燃えてすごいいりょくだった。(小学5年・男子)

・燃焼試験のカウントダウンは本当に試験が始まるという感情が湧きました(一般)

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