2014年5月31日(土)、輝きホールにて「燃えよ剣」~土方歳三に愛された女、お雪~の公演がありました。


中央にテーブルと椅子、下手側にピアノというシンプルな舞台で、宮川彬さんのピアノと十朱幸代さんの語りで物語が展開します。

舞台は動乱の幕末、京都守護職支配下の警備隊として、反幕府勢力の鎮圧にあたった新選組の副長、土方歳三と、お雪の恋を、十朱幸代さんが一人で演じます。

クライマックスは五稜郭の戦い。

戦いに行く前夜の最後の逢瀬、身を引きちぎられるような今生の別れ…。。

幕府に殉じる信念をまっとうするためにお雪を残して死地に赴く土方と、土方の生き方を理解するが故に、繰り言ひとつ言わずに送り出すお雪の想いと苦悩が目に浮かぶようでした。

血を連想するような真っ赤な照明と、宮川さんの透明でリリカルなピアノから、まるで馬の嘶きや蹄の音、鬨(とき)の声や、死闘を繰り広げる人々の渾身の思いが、土埃の匂いとともに伝わってくるような舞台でした。

by いねむりねこ

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