2023年5月27日(土)ゆめプラ サロンコンサート2023「しなやかに駆けめぐる~歌うヴァイオリン~」が行われました。

礒さんはピンクのドレスで颯爽と登場。はじめの曲は「星に願いを」。

本当は早稲田桜子さんと木原健太郎さんが演奏する予定だった曲。早稲田さんが諸事情で来られなくなり、礒絵里子さんと中川賢一さんが、様々な予定を調整して代わりに来てくださった。そこで早稲田さんの思いを汲み、せめて一曲でもと、この曲を演奏してくれた。

次はラフマニノフのピアノ協奏曲「祈り」。これは、ピアノ協奏曲第2番第二楽章をクライスラーが編曲したものということだった。

その次は、パガニーニの主題による狂詩曲より、第18変奏曲/ラフマニノフ(クライスラー編)と、タイトルは同じなのだけれどもラフマニノフ(ヨーク編)。「編曲者が違うと、同じ曲がどう変わるのか聞き比べてください」という話だったが、私には違いがよく分からない。どちらも素敵な曲だったし、同じだったという意味ではなく、哀しいかな覚えていられなくて比べられないのだ。これは年のせいか?

次はピアノソロで、中川賢一さんの迫力のある演奏だった。生誕150年のラフマニノフ・イヤーにちなんでラフマニノフの前奏曲。

休憩前の最後の演奏はガーシュインの3つのプレリュード。

コンサートは演奏を聴くのが本来なのだが、これに解説が加わるとより楽しくなる。曲の歴史や背景が分かると一層印象深くなる。と言いつつもここに書けるほど覚えていないのだが。

休憩の後は少し衣装が変わって、ちょっと濃い目のピンク色、衣装でも楽しませてくれる。後半のはじめはピアノソロでムソルグスキーの「展覧会の絵」から「キエフの大門」。豪快な聞きごたえのある演奏だった。

次がラベルのヴァイオリンソナタ。第1楽章は解説でも言っていたけど、はじめはピアノとヴァイオリンがそれぞれ勝手に演奏している感じなのに、それでいてそれぞれが邪魔にならないところが凄い。だんだん息の合った演奏になっていき、ぴったりと息の合ったところが素晴らしい。もしかしたら二人はとっても仲が良いのかしら。

第2楽章はピッチカートが素晴らしい。そこにもってきて第3楽章は「無窮動」。これは休みがないということなのか?16分音符がずっと続くらしい。

そうこうしているうちにあっという間に最後の曲になってしまった。アンコールはちゃんと2曲用意してくれていて、クライスラーの「シンコペーション」とチャイコフスキーの「アンダンテカンタービレ」で終了。

クラシックのお客さんは行儀が良いのでスタンディングオベーションはなかったが、私は立ち上がりたい心境でもあった。

お客様の一人が言っていたが「もっと多くの人にも聴かせたかったですね」

とてもいい演奏だったので、入場者が少し少なかったのが残念だった。

実は二人はこのコンサートの前に、武豊の4つの小学校4年生11クラスそれぞれに11回のコンサートをやっている。このコンサートにも何人かの生徒が家族と一緒に来てくれた。

クラスに出向いて演奏を届けるアウトリーチ。

その中の話で、ピアノの音が大きくなるのは、響板という板に、弦がくっついているからという話があり、ヴァイオリンも音が大きくなるのは中にある「コンチュウ」のせいらしい。虫が住んでいる訳ではなく、魂の柱と書く「魂柱」。表と裏の響板をつないで音を大きくしているそうだ。この魂柱をどの位置に置くかで音の大きさがとても変わるらしい。ヴァイオリンの「こんちゅう」の話がしたくて話を長くしてしまったが、これでお終い。

by sakura

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