2018年9月17日(月祝)、ゆめプラサロンコンサート2018 Vol.4 「ハンブルクトリオ『歓びと哀しみと』」が行われました。



バイオリン、チェロ、ピアノのトリオで、ブラームスとメンデルスゾーンそれぞれのピアノ三重奏曲が演奏されました。

前半の、ブラームス「ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 作品8」は、ブラームスの青春時代のスケッチを元にしていて、瑞々しい旋律や響きがとても心地よい作品でした。
1楽章は日本の原風景も思い起こさせるような、どこか懐かし気な旋律も聴こえてきて、ブラームスの当時見ていた景色に思いを馳せたくなりました。
聴いているお客様も、ブラームスの世界に浸って、楽章が終わるごとに溜息と拍手が自然と起こっていました。


後半のメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49」は、ピアノトリオの曲として最も有名な曲です。
第1楽章はチェロが活躍する曲ですが、今回、チェロメンバーのヴィタウタス・ゾンデキスさんの休演により、急遽出演が決まったウルリッヒ・ホルンさんも、急遽とは思えないほど息の合った演奏を聴かせてくださいました。
幻想的で浮遊感のあるメロディと、短調の不安感や緊張感を感じる曲想が、聴いている人の心を揺さぶり、前半のブラームスとはまた違った3人の音の絡まり方を楽しむことができました。


アンコールでは、日本の童謡や唱歌をピアノトリオで演奏してくださり、バイオリンの塩貝さんのガイドで、お客様も一緒に歌う場面もありました。
演奏後には、たくさんのお客様が大きく手を挙げて盛大に拍手をされていました。
本格的なピアノトリオ曲のプログラムと、アンコールのリラックスした雰囲気の両方が、お客様の心を掴んでいたようです。

国籍の違う三人が、ハンブルグ出身のブラームスとメンデルスゾーンのピアノトリオ曲を、日本のお客様の前で演奏するという、国を越えた交流をもたらしてくれる音楽の力を大いに感じるとても良いコンサートでした。

by S.A


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