2018年1月27日(土)サイエンストークが開催されました。

三日前の積雪とはうってかわって,空気は冷たいけど,日差しが暖かい好天となり,子どもから大人まで18名が,ゆめたろうプラザの駐車場からバスに乗って本社工場に向かいました。到着すると,社員の方々のにこやかな笑顔に迎えられ,レクチャー室に案内されました。
はじめに,専務さんから,武豊町に本社をおき,製品を世界に発信している様子の説明がありました。次に若い社員の方から,スライドを使って砥石とは何かと,その砥石を使って日常生活のさまざまな物が作られていることを教えてもらいました。自動車のエンジン部品の仕上げや,飛行機のジェットエンジンのタービンブレードの仕上げなど,いろいろな製品の最後の仕上げなどに使われていること,また,注射針はきれいに研磨することによって痛さが減ることを聞いたときは,思わず参加者から「へー」のガッテンが出ました。また,製造過程には研磨材(砥(と)粒(りゅう))と混ぜる結合剤の種類によって2通りの方法があることを教えてもらいました。



その後,やはり若い社員さんに説明者が交代して,ダイヤモンドと研磨製品の説明がありました。宝石のダイヤモンドには4C(Clarity -透明度,Carat-重量,Color-色,Cut-カット)という品質基準があり,透明で大きくてきれいなカットのものほど高価であることを教えてくれました。しかし,研磨に使うダイヤモンドは,人工的に作られた最大1ミリほどの大きさのもので,色もやや黄色っぽいもので,セラミックなど鉄よりかたい物を削るときに使い,鉄はダイヤモンドとの成分の関係で削れないことを教えてもらいました。


いよいよ工場見学になり,前半・後半の2班に分かれて製造過程の順番にラインを見学しました。さまざまな注文に応じて材料をミリグラム単位で計量し,用途に応じて0.1ミリ単位で成型した後,きびしい品質チェックを経て出荷される様子を見ることができました。出荷した製品で事故を起こしてはいけない事と,品質チェックは非常に厳密にしているのと,クライアントの注文に応えるために集中して成型作業をしている人の真剣な、目が印象に残りました。



見学の後には,研磨ペーパーとダイヤモンドやすりで金属とガラスを削る実験をしました。ダイヤモンドやすりでガラスが削れることに「なるほどー」のガッテンが出ていました。最後に,遠慮がちにNHKの「超絶 凄ワザ!」に出演したことが紹介されると,「えー,見たかった」という声があちこちから出ていました。



今回も本当にいろいろ配慮をしていただけたサイエンストークでした。すべてのスライドにフリガナをつけていただきありがとうございました。休日に工場を稼働させていただきありがとうございました。そして,説明をしてくれた方々と,工場で作業を見せてくれた方々の,真剣な中にもにこやかな対応にありがとうございました。さすが,人間も磨かれているなーと感心した2時間でした。

                                           By高水源




おすすめ記事