2016年10月15日(土)、ゆめプラサロンコンサート2016 Vol.5「繊細な彩とロマンティシズム」が行われました。

クラシックギターを演奏する村治奏一さんのソロコンサート。

1曲目のクラシックギター定番曲「アルハンブラの思い出」では、弦の上を指が滑らかに行き来して奏でる繊細な表現で、聴衆の集中が一気に高められました。

今回のプログラムは、現代音楽やバロック音楽、村治さんのオリジナル曲など、クラシックギターの新しい魅力や、幅広い表現力を知ることができるものでした。
演奏曲の解説も明快で、曲の中で表現されるものの意味合いや、作曲された背景などもお話ししていただき、曲そのものの輪郭がはっきりと見えるようでした。

村治さんは、「クラシックギターは楽器と奏者の指先の間に道具が無く(バイオリンは弓、三味線はバチ)奏者の心情のわずかな変化を巧みに表現する楽器」とお話しされました。
今回は武豊町意外のほかのホールも巡るツアーをされている中で、今日の響きホールの響きの良さとサイズ感を生かし、実はツアーで初めての生音でのコンサートにしたそうです。
音響機器を通さず、生の楽器の音で演奏することで、クラシックギターの魅力をさらに堪能できる素晴らしい公演でした。

そして、全プログラムが終了し、アンコール1曲を演奏していただいてからも、客席からの拍手が鳴りやまず、急きょ村治さんが披露してくれたのはなんと「禁じられた遊び」でした。
客席のお客様の中にも、きっとこの曲をたどたどしくも演奏した記憶のある方がいらっしゃったと思います。
クラシックギターを手にすると、まずは誰もが取り組むというその曲を、プロの演奏で聞けるとは!
予定外とはいえ、とても贅沢なアンコールでした。


公演後のロビーで、感想を語り合っているお客様たちからは
「あんなすごいクラシックギター初めて聴いた!」「すごく優しくて深い響きがする楽器なんだねー」
という言葉が漏れ聞こえてきました。
サロンコンサートならではの距離感の良さとハイクオリティな演奏による感動が、しっかりお客様に届いたようで、とてもうれしく思いました。

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