2017年9月24日(日)、クラリネット奏者コハーン・イシュトヴァーンさんとピアニスト村田千佳さんによるコンサートが、響きホールで行われました。

コハーンさん今日までにかなりのダイエットをされたそうで、舞台に登場した姿はパンフレットとは別人のようでした。優しそうでとても素敵です!



コンサートは、モーツァルトの「ヴァイオリンソナタ変ロ長調K.378」の、伸びやかでかつ緩急がある演奏からスタートしました。まるで体全体が楽器かのような、全身から奏でられる音楽に、あっという間に引き込まれました。それぞれの曲で、音が次々と表情を変えていきます。
前半の最後は、ドビュッシー「クラリネットのための第1狂詩曲」の、穏やかで包まれるような演奏でした。この曲はオーディションなどにはよく使われる曲で、あまりコンサート等では演奏しない曲だそうですが、村田さんが他の方と演奏されているのを聴いてとても素晴らしかったので、今回のプログラムに選ばれたそうです。

後半は、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリッチオ-ソ」のゆったりと憂いのある演奏で始まりました。モンティの「チャールダッシュ」やピアソラの「オブリビオン」など、情熱的な曲から低く深みのある曲まで、ダイナミックで繊細な演奏が続きます。クラリネットの深い音色に包まれながら、観客の皆さんも目を閉じたり、ときには曲に合わせて体を揺らしたりしながら聴き入っていました。

コハーンさんとピアノの村田さんとの息もぴったりで、お互いが信頼し、尊敬し合っているのがよく伝わってきました。ピアノがクラリネットを、クラリネットがピアノを引き立て合っていて、お二人の素敵な人柄がうかがえます。

アンコールでは、ブラームスの「スケルツォ」が演奏され、この日一番の大きな拍手のもと、コンサートは幕を閉じました。サイン会ではお二人ともにこやかに握手をしたり、写真を撮ったりされ、笑顔でお帰りになりました。

タイトルの「夢のように 甘やかに」のとおり、うっとりと幸福感に満ちあふれたコンサートでした。

by プー

おすすめ記事