2020年11月28日(土)、ゆめプラサロンコンサート2020「しなやかに輝く~ココロ踊るクラシック~」が行われました。



今年はベートーヴェン生誕250周年ということで、色々なベートヴェンの曲が演奏されました。ベートーヴェンと言えば「運命」くらいしかパッと出てこない私には、はじめてふれる豊かな色彩の作品群でした。

20代の初めに作ったかわいい「ロンドWoO 41」から、アイデアスケッチを小作品に仕上げた「6つのパガテル Op.126」では晩年の再熟期のものまで。コンサートの幕開けはクライスラー「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」と、ベートーヴェンから派生する作品も。

そんな様々な世界を縦横無尽に駆けまわるお二人の演奏。軽やかに、そして激しく力強く。お互いを感じながらそれぞれが自由に羽ばたいて、足されるのではなくかけ合わさって何倍にもなって届きました。

もちろん、「交響曲第5番『運命』第一楽章」もありました。リスト編曲のピアノソロです。この曲をピアノだけって、すごいこと考えるもんですね。そしてできるんですね。田村さんの演奏は大迫力でした。

ヴァイオリンのソロはクライスラーの愛の三部作。愛の喜びや悲しみをヴァイオリンでまさに歌い上げた礒さんでした。その時の「悲しみの先に希望をイメージして演奏しています」というお話に、礒さんのお人柄を感じました。

アンコールは「エリーゼのために」。子供のころみんなが練習曲でこれを弾いていたなあ、
ああ、こんな澄んだ曲だったんだなあと思っていたら、え、音が揺れだして、なんとジャズに変身。ファジル・サイ編曲です。
もう一つは、「ピアノソナタ第8番『悲愴』第2楽章」。調を変えて演奏すると、悲愴なのに明るい、、、

アンコールまで楽しく、250年の時を一気に通り抜け、色々なベートーヴェンを堪能したコンサートでした。

by リリィ


出演:磯 絵里子(ヴァイオリン)、田村 緑(ピアノ)

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