2015年9月12日(土)、ゆめプラサロンコンサート「音と、生きる ~珠玉のシネマミュージック~」が行われました。


2015年サロンコンサート、4回目は、アンサンブルノマドによる「音と、生きる~珠玉のシネマミュージック~」だった。

ノマドはギターの佐藤さんの呼び掛けによって集まった個性豊かな演奏家によって結成されたアンサンブル。「NOMAD」とは、遊牧、漂流という意味で、その名のとおり、時代やジャンルを越えた幅広いレパートリーを自在に採り上げ、斬新なアイデアやテーマによるプログラムによって独自の世界を表現している。
今回は、フルート木ノ原道元、ギター佐藤紀雄、コントラバス佐藤洋嗣、ソプラノ吉川真澄の4人の演奏。








ギターソロの「禁じられた遊び」から始まったコンサート。ギターを習った人なら誰もが弾いた記憶のある、あの名曲を素晴らしい演奏で聞かせてくれました。

その後3曲続けて武満徹。
まず「巡り-イサム・ノグチの追憶に」フルートソロ。とても不思議な演奏法で、彫刻家イサム・ノグチの石の作品を息で表しているような曲でした。
次に2曲、ソプラノとギターで、「ワルツ」と「○と△のうた」。吉川さんの丸い美しい声とギターの音色の融合。人の声には、ピアノの伴奏よりもギターの方が合うのかもしれない。
続く2曲は、コントラバスとフルート、ギターで。
「カルメン幻想曲」ではコントラバスが主役。コントラバスでこんなことができるのかとびっくり。フルートは優しい音を奏でる。ギターがベースパートも担当。
次の「シネマ」はサティの作品なのだが、いつも聴くサティとはちょっと違う不思議な曲でした。

休憩後のクーラウ「3つのファンタジー第1番」は映画「アマデウス」にちなんで。モーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」のアリアをテーマにするフルートソロの曲。初めて聞いた曲ではあるが、聞いたことのあるメロディーが嬉しい。
次の「風」はソプラノとギターで。気持ちのよい音楽に心が洗われる。
「ムーランルージュの歌」では4人全員で演奏される。
ヘンデル「私を泣かせて下さい」も全員で。いい曲です。
最後は武満徹「海へ」。アルトフルートとギターで。アルトフルートの柔らかい美しい音とギターの組み合わせがが独特の効果を生んでいる。このプログラムの最後にこの曲を持ってきたところに「ノマド」の意思を感じた。
アンコールは「ムーンリバー」。観客の年齢層にぴったり合った選曲でした。

聞いたことのない曲が多かったが、聞いたことのない音、演奏法が楽しかった。何しろ皆さんお上手です!
また武満徹の、メロディーを歌う曲と、いかにも現代音楽という曲の両方が聞けたのも面白かった。

次の東京の「ノマド」のコンサートは、シェーンベルクとワイルの世界とか。素敵ですね。
by ルーシー

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