2026年9月20日(日)ゆめプラ サロンコンサート2026 vol.3

亀居優斗「クラリネットは愛を語る」が行われました。

2026年9月20日(日)響きホールにて<ゆめプラサロンコンサート2026『クラリネットは愛を語る』>が行われました。

厳しい暑さも和らぎ『芸術の秋』の始まりを感じる気候の中、たくさんのお客様にご来場いただきました。

クラリネット奏者・亀居優斗さん、ピアニスト・大崎由貴さんのお二人が舞台に登場し、第1部はシューマン「幻想小曲集Op.73」で始まりました。
静かで深い森を漂うような第1楽章、浮遊感がさらに高まる軽やかな第2楽章、第3楽章はスピード感と熱量が増し、空に飛び立つようなクライマックスでした。

亀居さんによる作曲者や作品の解説や、管楽器演奏発展の時代背景のお話なども、とても分かりやすく、楽曲への関心がより深まりました。

ブラームス「ソナタ第2番Op.120-2」は、クラリネットの音の粒が一つ一つ立ち上がり、特に高音の響きの軽やかさが印象的な演奏でした。
全楽章を通して約20分の大曲でしたが、お客様も集中力が途切れることなく聴き入っており、曲が終わると万感の拍手が送られていました。

「クラリネットは愛を語る」というタイトルは、公演が決まった当初にNPOたけとよから提示したものでしたが、亀居さんはそのタイトルに真摯に向き合い「クラリネットへの愛」を込めて今日のプログラムを構成してくれたそうです。
クラリネットレパートリーの「王道」と言われる名曲を揃え、クラリネットの魅力がしっかりと伝わってくるプログラムでした。

第2部は、響きホール舞台背面と側面の反響板が上がり、ガラス戸の向こうに芝生や空が見える中、ホールの響き方も変わる演出で、ドビュッシー「第一狂詩曲」から始まりました。
印象派のドビュッシーらしく、ピアノの響きが重なる伴奏の中で、クラリネットも細かい音符がなめらかに連なり、印象派の絵画のような抒情的な曲でした。
この曲は、クラリネットコンクールの定番曲だそうで、ここにも亀居さんの「クラリネット愛」が込められていたようです。

プログラム最後の曲「カルメン・ファンタジー」は、それまでのプログラムとは雰囲気も大きく変わり、クラリネットは特殊奏法も用いたり、ピアノも情熱的に旋律を奏でたりして、色彩豊かなオペラの舞台を思い起こさせる華やかな演奏でした。最後の音が響いた後、客席から「わあっ!」と歓声を含んだ大きな拍手が送られ、素晴らしいフィナーレとなりました。

クラリネットは木製の楽器なので、柔らかい音色がまず思い浮かぶかと思いますが、音域によってさまざまな表情を見せてくれる楽器です。
亀居さんの音色は、明るく伸びやかで清涼感のある高音の響きが特に印象的でした。高音の響きが頭の上を抜けていくたびに、淡い水色の秋空に飛行機雲がすーっと伸びていく情景が何度も思い起こされました。
この日、何度もそれが思い浮かんだのは、前日にアジア大会の開会式でブルーインパルスが展示飛行した映像を何度も目にした影響もあったかも…!

亀居さんは、神奈川フィルハーモニー管弦楽団首席奏者としての活動のほか、ソロやアンサンブル、各地のオーケストラとの共演、そしてスタジオミュージシャンとしてもご活躍です。最近では、亀居さん自身も大好きな「ちいかわ」の映画音楽にも携わったそうで、映画のエンドロールにも名前が出ているので、これから映画を見る人は注目してみてください!
今後も様々な場面で、亀居さんの音色を耳にする機会があると思いますので、ますますのご活躍が楽しみです。

S.A.

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